9月18日にスコットランド独立の住民投票が行われたが、結果否決されGreatBritainに残ることになった。否決されたことによって多分これからスコットランドの自治権が広がることになりいずれはオーストラリアやカナダのようになっていくと思うが、ここではそれは考えないでおく。
今回の住民投票で一番の印象はこれぞ民主主義といわれるスコットランド住民の民度の高さだ。
テレビで投票数日前に賛成派が数百人集まって集会を開いていたところに20人ほどの反対派が集まっていた光景を見た。警備員が2者を分けるようにしていたが、そこにはフーリガンもいなく何のトラブルも無いようだった。
またヨーロッパという成熟した民主主義国家に囲まれた地域にイギリスがあるため他国からの干渉も無く本当の意味での住民投票が行われたようだ。
地域的な理由だけだろうか?
イギリスの歴史をみると、19世紀には帝国主義世界の最強国としてアヘン戦争、ボーア戦争など今考えると無茶苦茶したなという感じがするけれど、その当時は国家として当たり前のことをやっていただけで、文句を言われる筋合いはないと開き直っていた。
20世紀になると2つの戦争を経て新興国家がアフリカやアジアに次々と独立しイギリスの植民地も他のヨーロッパ列強の植民地と同じように独立していった。ただ問題は、アフリカでよくみられるように民族や宗教の違いなど一切無視して線引きしてしまったことにある。(よくみられる直線の境界線など)
なぜこんなことができたか?
イギリスには強力な軍事力があったからでる。
現在でも海軍の原潜や空母そして核兵器など防衛能力は自国を守るだけのものを十分に有している。
1982年のフォークランド紛争を思い出してほしい。
アルゼンチンがこの島に侵攻するやいなや、即艦隊を派遣し1日で島を奪い返している。
フォークランド周辺の海戦おいても何隻かの駆逐艦を沈められながらも、最終的には制海権を奪い取っている。
つまり他国(現在のイギリスにとって脅威になる“他国”とはロシア)が干渉するにはその他国に犠牲が大きくなることが予想され、抑止力が働いているからである。
スコットランドもローマ帝政時代,2世紀初めにハドリアヌス皇帝がHadrian's Wallを建設しそれがイングランドとの境界線となり現在にいたっている。人種も同じアングロサクソンで名字から来る違いや英語の発音が違うだけでパッと見はイングランド人かスコットランド人かは区別がつかない。
だから人種の違いではなく民族の違いということになるが、どうも民族紛争的な問題も起きていない。
今回の独立に関するオーディールは経済的な問題に起因するのではないか。
それは、80年代にサッチャー首相が炭鉱などスコットランドに多くある不採算事業を民営化し、それによって主にスコットランドが経済的に困難に陥ったことがある。そして北海油田も90%以上がスコットランド沖にあるのにイングランドにその収益が流れて行ってしまっている。我が国より首都ロンドンにいろいろな物が集中してしまっている。そういった不満が何十年も蓄積され何年か前にスコットランドでの議会設立が承認されたあと、独立の住民投票が行われることにイギリス議会で承認され今回に至った。
結果、独立は反対意見が多数でて否決になったが、スコットランドが得たものは大きかった。自治権はもっと拡大するだろうし経済的にも中央政府から援助が拡大するのは間違いない。
そうなると北アイルランドやウェールズも黙っていなくなるだろう。
また、ベルギーの分裂、スペインのバスク、カタルーニャの独立運動にも影響を与えることになる。
では、我が国は関係ないだろうか?
ひょっとしたらイギリスよりも状況としては悪いかもしれない。
冒頭でイギリスは他国からの干渉が無いと言ったが、我が国、日本にはそれが存在する。
中国である。
日本国内で独立する可能性がある地域を考えると沖縄しかない。
沖縄は琉球時代、清と日本両方と交易をしていたが、明治維新後に清の抵抗もあったが日本に併合された。また、日清戦争後には台湾の領有権も含めて正式に沖縄となり日本の領土となった。しかし中国はいつもの歴史を捻じ曲げる方法で最近になってむし返し始めている。
軍事的に日本が上回っていた90年代ごろまでは抑止力が働いていたが、中国は軍事的にも急速に伸びてきていて量的には日本はもうかなわないところまで来ている。
また最近は中国得意のメディア戦略でじわじわと責めてきている。
驚くことに沖縄のメディア(たしか琉球新報)には沖縄独立を議論する記事も見えてきている。
中国の影響がここにもでてきているように思える。
我が国は、安全保障上沖縄を手放すわけにはいかない。
その為、長年にわたって沖縄に多額の補助金を支払っている。大部分の沖縄の方は日本人で満足していると思う。
日本にある米軍の70%(?)以上が沖縄に駐留していてそれに対する不満もあると思う。
しかしそれは沖縄は戦略的に日本にとって非常に重要な位置にあり、日米安保上駐留をさせる以外ないのである。
アメリカの影響力が弱まっている今、自衛隊がそれにとってかわるのも時間の問題となることは間違いない。ただ、我が国のシーレーンを守るためには軍事的な抑止力がここには絶対に必要となるため軍の存在は不可欠だ。
韓国が今、中国に接近し本当かどうかは分からないが韓国の済州島に中国の艦隊が寄港する話も出ているという。済州島から沖縄までわずか数百キロの距離である。もし済州島の韓国海軍の軍事施設の使用を中国に許したらどうなるか。また韓国は、仮想敵国が北朝鮮で北朝鮮沿岸の水域は浅く大型の艦船は必要が無いのに数千トンクラスの潜水艦やイージス艦を持ち始めている。どの国を仮想敵国としてそのような装備を持とうとしているのか?本当に北朝鮮なのか?
元大統領の盧武鉉がG.W.Bushに耳打ちしたように日本を仮想的国として考えようとしているのか?
その場合、対応が非常にややこしくなる。韓国は一応同盟国になっていてアメリカの軍も駐留している。ただ日本とアメリカとは同盟条約を結んでいるのでもし、韓国が日本を仮想敵国とする場合アメリカの立場は微妙になる。
戦争には2種類、Preventive Warと Preemptive Warがある。
前の大戦で、日本が戦ったのは前者で、自国の独立が侵される時に防御的に始める戦争がPreventive War。まだ戦争にはなっていないが、南シナ海で起こっているベトナム、フィリピンと中国のトラブルで大国(アメリカ)の影響力が弱まったことで起きる戦争がPreemptive Warになる。
もし沖縄が同じような状況になった場合、間違いなくPreemptive Warになるだろう。
その為には、我が国の抑止力(軍事力)をもっと高め、イギリスのように他国からの干渉は一切受けないと言い切れる強い国になるべきである。
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